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メキシコ(2020.5月中旬以降~)やら、国際協力やら、日本語教育やら、読書記録やら…を綴るブログ

人生100年時代は楽しく、クールで、セクシーに!!

音を楽しむボーダーレスな多数の個体から成る「超個体」が奏でるのは前衛的な次世代ポップ・ミュージック:Superorganism

 

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大勢の外国人の大人たちにまぎれて、なにやら幼げな日本人の女の子がひとり。

 

Superorganism。

 

2017年に結成された8人組の多国籍バンド。

 

メンバーの国籍はイギリス、オーストリアニュージーランド、韓国、そして日本。

 

 

流暢な英語を話し、自分よりも10歳近く年上のメンバーの中でふてぶてしいまでに堂々とした存在感を放つのは、

 

玉出身のボーカル、オロノ。

 

 

 本名、野口オロノ。生年月日は不明だが、2017年Superorganism結成当時17歳だったということなので、2020年の今年は20歳のはず。 

 

 

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幼い見た目の日本人の女の子が海外で活躍してるっていうと、それだけで応援したくなるわけだが、

 

本人は、そういう音楽とは関係のない余計な文脈を嫌う。

 

 

「I'm not Japanese!」

 

日本人が海外で注目されると、「うわ~、すげぇ!」みたいな反応になりがちじゃないですか。実際にどんな音楽やってるとか、そこの部分じゃなくて。自分はそんな感じで取り扱われるのすごい嫌なんですよ。(「8人のアウトサイダーたちが紡ぐ「スーパーオーガニズム」という物語」より)

  

自分、写真だけでみたら、まず小学生に見えるじゃないですか。「ネット発のカラフルなバンド」みたいに言われてるじゃないですか。でも、そこじゃないと思うんですよね。突くところが。もちろん「オロノはこう思っていて、音楽がこう良くて、だからSuperorganismはすごいんだ」って思ってくれる人がいるってわかっているんですけど。でも、ライブとか、ネットで「オロノちゃん、めっちゃかわいい!」みたいなのが面倒くさいんですよ。同上) 

 

 

 

 この“型にとらわれる”ことをよしとしない考え方は、Superorganismの音楽そのものの在り方にも通じている。

 

 

バンドって出来た時から、特別なサウンドを持ってたりとか、「自分たちはこういうバンドです」とか言っちゃうのがほとんどじゃないですか。そういうのってクリエイティブな面から言うと、自分の本当にやいたいことを出来なくしてしまうと思うんですよ。最初から「自分たちはコレ」って言っちゃうと。だから、(中略)────

 

「とりあえず好きな音楽を作っていって、みんながどんな反応をしているのかを見ながら、ゆっくり”自分たち”の音楽を作っていこうよ」みたいな感じでした。(「初来日公演決定!アルバム到着前に紐解くSuperorganismのあまりにも無邪気な真性ポップの断面」より)

 

 

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 オロノが Superorganismのボーカルになったきっかけは、当時グループのメンバーの一部で組んでいたバンド、エヴァーンズの来日。その公演を観に行ったオロノは楽屋にまで行ってメンバーと仲良くなり、その後のFacebookでのやり取りを通して、

 

 

「オロノは才能あるから、一緒にバンドやらない?」

 

新プロジェクトであるSuperorganismのボーカルとして誘われたんだとか。

 

 

現在はオロノを含む7人がロンドンの一つの家で生活を共にしているが、楽曲の制作はインターネットを介して行い─────

 

 

メンバーの中にソングライターが何人かいて、彼らがファイルを送ってくれて、それに他のメンバーが自分の得意な部分を足していって、その音源がミックスとドラムをやっているメンバーのところに行って出来上がりみたいな感じですね。

 

音楽を作ろうとしているわけではなく、皆が音を付け加えていく中で自然とそう───サイケデリックな音に───なるんだと思います。(「Superorganism初来日公演直前!~日本を離れて暮らすオロノが語る、バンドのユニークさを形作るポップへの愛と野心」より)

 

 

そこには「戦略」的なものはない。

 

 

彼らの多くの楽曲に用いられている、スマホの着信音だったり、駅の発車メロディ、地震警報音だったり、ゲーム音などのサンプリングも意図して用いられたものではなく、あくまで─────

 

 

「曲に合いそうだからやってみただけ」

 

 

 

水の音や、缶を開ける音、靴で音を出したり、おもちゃを使ってみたり。

 

いかなるものにも囚われることがないSuperorganismが無邪気に奏でる楽しげなサウンドとキャッチ―な楽曲に、

 

 

音楽ってこういうことだよなあ─────

 

 

そう思わずにはいられないだろう。

 

 

   

 

NPR Music Tiny Desk Concert

SET LIST
"The Prawn Song"
"Night Time"
"Something for Your M.I.N.D."

 

  

 

 "Everybody Wants To Be Famous" (Live at SXSW)   

 

   

 

 Nai's March

 

  

 

 参考ウェブサイト(引用元)